外国人雇用の基礎知識

外国人雇用と就業規則 VOL.04

就業規則の周知

 1.トラブルを避けるための周知

 就業規則を作成した場合、書面で交付したり事業所内に備え付けたり、またはパソコンで閲覧できたりするようにして従業員に周知させなければいけません。就業規則を変更した場合も同様です。

 就業規則を周知することは、外国人社員に後から「そんなルールは知らない」「そのようなことは契約にはない」とトラブルを招かないために重要です。

 2.周知の方法

 就業規則の周知の方法は、掲示、備付け、書面の交付または電子的データの閲覧に大別できます。いずれにしても従業員が必要なときに容易に確認できる状態にあることが“周知”の要件になります。

 外国人コミュニティなどへ規定内容を確認したいために、ときとして社外へ持ち出したいという申し出があったりします。しかし、就業規則は企業の機密文書になりますので、公にする必要はありません。

 3.就業規則を知らない場合

 就業規則は使用者たる企業側が一方的に規定するものですが、労働基準法上、その作成および届出に従業員の同意を求めていません。もし、労働契約に残業について明記されていない場合、外国人社員が残業を拒むことが考えられます。

 外国人社員が「契約内容にはない」という理由で残業を拒んだとしても、就業規則に規定されており、その内容が合理的なものである限り労働契約とすることができます。すなわち、残業をさせることができるわけですが、外国人社員との信頼関係を築くうえからも、こうした状況は避けるべきです。

 4.就業規則による不利益変更

 労働契約の効力は、当事者の合意が原則であり、その内容を変更する場合も同様です。外国人社員との契約内容を不利益に変更したい場合、原則として本人から同意を得ることになりますが、通常、不利益な内容を簡単には同意してくれません。

 同意を得られない場合、就業規則を変更することにより労働条件を変更することができますが、変更にかかる合理性や必要性などが必要となるのと同時に、ビザ取得時とビザ更新時の労働条件に相違があった場合、入国管理局からも説明を求められることがあります。

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