1. 外国人雇用.com
  2. 就労ビザ

就労ビザ

1.就労可能な在留資格

  日本での外国人就労者数は年々増加しており、外国人を雇用する企業にとって適正な雇用管理の必要性が高まっています。受け入れ企業は、外国人を雇用する際は出入国管理及び難民認定法(以下、入管法といいます。)、労働条件、雇用管理において労働関係諸法令の適用について十分に注意を払う必要があります。そのためには、入管法で定められている在留資格の活動範囲と就労の可否を判断する必要があります。在留資格を就労ができるかどうかで区別すると、以下のように分けられます。

1.定められた範囲で就労が認められる在留資格

「教授」、「芸術」、「宗教」、「報道」、「投資・経営」、「法律・会計業務」、「医療」、「研究」、「教育」、「技術」、「人文知識・国際業務」、「企業内転勤」、「興行」、「技能」

 この中でも、一般の企業での雇入れのケースで多いと考えられるものが、システムエンジニア、機械設計技師等の「技術」、翻訳・通訳、海外業務、語学教師等などが該当する「人文知識・国際業務」、外国料理のコックさん等が該当する「技能」などが挙げられます。

 ただし、この他「特定活動」という在留資格においても、ワーキングホリデー、技能実習等、許可の内容によっては就労が認められるものがあります。

2.原則として就労が認められない在留資格

「文化活動」、「短期滞在」、「留学」、「就学」、「研修」、「家族滞在」

 「留学」、「就学」、「家族滞在」の在留資格をもって在留する外国人がアルバイト等の就労活動を行う場合には、管轄の入国管理局で資格外活動許可を受けることが必要となります。

 資格外活動許可を得れば、「留学」の在留資格をもって在留する外国人(専ら聴講による研究生、聴講生を除く。)については原則として1週間28時間以内、専ら聴講による研究生、聴講生については原則として1週間14時間以内、「就学」の在留資格をもって在留する外国人が原則として1日4時間まで就労することが可能となります。

 「留学」の在留資格をもって在留する外国人は、原則的には1週間28時間以内の就労が可能ですが、その留学先の教育機関が夏休み等の長期休暇期間中については、1日8時間まで就労することが可能となります。また、「家族滞在」の在留資格をもって在留する外国人は原則的に1週間28時間以内の就労が可能です。以上のようにこれらの在留資格を有する外国人を雇用する際には事前に「資格外活動許可書」により就労の可否及び就労可能な時間数を確認する必要があります。

3.就労活動に制限がない在留資格

「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」
 就労できるかどうかとういう観点から見ると在留資格には上記のように3パターンに分かれます。当然、企業で外国人を雇用する場合には、上記①、③のどちらかに属する在留資格を持つ外国人を雇用することになりますが、②の場合でも資格外活動許可を申請することによりアルバイト程度の就労が可能となる場合もあります。

2.就労ビザとは

   一般的に就労ビザと呼ばれるのは日本で就労する事を目的としたビザ(在留資格)で、具体的には「人文知識・国際業務」、「技術」、「技能」、「企業内転勤」などが挙げられます。

 一般的な企業が雇用する場合には、貿易業務や通訳・翻訳などの「人文知識・国際業務」、それにIT技術者などの「技術」、さらにコックさんなどの「技能」がよく利用されることと思われます。

 就労が可能なビザは「法律・会計業務」、「報道」、「教授」などこのほかにもたくさんありますが、通常はあまり利用されることはありません。また、「企業内転勤」は海外にある支社や関係会社から自社の社員を日本に招へいする場合によく利用されます。

3.「人文知識・国際業務」

1.「人文知識・国際業務」の概要

 「人文知識・国際業務」とは、貿易担当者、翻訳・通訳、マーケティングなどの業務が該当し、以下の活動のことを指します。

 「日本の公私の機関との契約に基づいて行う次の人文科学の分野 (いわゆる文科系の分野であり、社会科学の分野も含まれる。) に属する知識を必要とする業務に従事する活動及び外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務に従事する活動」
 
 ただし、在留資格のうち、「教授」、「芸術」、「報道」、「投資 ・経営」、「法律・会計業務」、「医療」、「研究」、「教育」、「企業内転勤」又は「興行」の在留資格に該当する活動は除かれます。
この在留資格は、語学、文学、哲学、教育学(体育学を含む)、心理学、社会学、歴史学、地域研究、基礎法学、公法学、国際関係法学、民事法学、刑事法学、社会法学、政治学、経済理論、経済政策、国際経済、経済史、財政学、金融論、商学、経営学、会計学、経済統計学などが該当します。

2.「人文知識・国際業務」のポイント

①「日本の公私の機関」には、日本の政府関係機関、地方公共団体関係機関、公社、公団、公益法人、民間会社等のほか、日本にある外国の政府関係機関、外国の地方公共団体 (地方政府を含む) 関係機関、国際機関、独立した機関として活動する外国法人の支店・支社等も含まれます。
また、個人経営であっても、外国人が在留活動を行うのに十分な施設や形態が整えば許可となる可能性はあります。

②「契約」には、一般的な雇用のほかに、委任、委託、嘱託なども含まれますが、特定の機関との継続的な契約でなければなりません。なお、原則として複数の機関との契約であっても問題はありません。

③「人文科学の分野に属する知識を必要とする業務」とは、学術上の素養を背景とする一定水準以上の業務であることを指します。そのため、上記の人文科学の分野のどれかに属する知識がなければできない業務でなければなりません。

④人文科学分野の科目を専攻して大学を卒業し、人文科学の分野に属する知識を必要とするコンピュータソフトウエア開発などの業務に従事する場合は、一般的には「人文知識・国際業務」の在留資格に該当します。

⑤「外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務」とは、一般的な日本人が持ちえない外国特有な文化に根ざす思考方法や感受性を必要とする業務のことで、外国人特有の感性を必要とする業務のことです。具体例としては服飾デザイナーや語学指導などが該当します。

⑥ 契約先の機関は、事業が適正に行われており安定性と継続性が認められなければなりません。

⑦当該外国人が外国法事務弁護士ではない外国弁護士で国際仲裁代理を行おうとする場合は、「人文知識・国際業務」に該当します。

※1 法人・個人を問わず依頼主が外国にある場合には、日本で報酬を受ける活動ではないので、「短期滞在」に該当します。
※2 依頼主が個人である場合などで、外国にある場合ではなく、なおかつ「日本の公私の機関」に該当しない場合には、「特定活動」に該当します。

3.「人文知識・国際業務」の基準

 申請人が次のいずれにも該当していること。
ただし、申請人が外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法 (昭和61年法律第66号) 第58条の2 に規定する国際仲裁事件の手続についての代理に係る業務に従事しようとする場合は、この限りでない。

① 申請人が人文科学の分野に属する知識を必要とする場合は,従事しようとする業務について、これに必要な知識に係る科目を専攻して大学を卒業し若しくはこれと同等以上の教育を受け又は従事しようとする業務について10年以上の実務経験(大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程において当該知識に係る科目を専攻した期間を含む。) により、当該知識を修得していること。

※1「大学」には、大学の専攻科、短期大学、大学院、大学附属の研究所等のほか、学校教育法上の大学でない放送大学も含まれます。※2「これと同等以上の教育を受け」とは、短期大学と同等以上の教育を受けたことも含まれます。そのため、高等専門学校の4年次及び5年次において受けた教育も含まれます。 しかし、専修学校の場合には、専門課程で教育を受けた場合でも、専修学校の目的 (学校教育法第82条の2参照)には「深く専門の学芸を教授研究」することが規定されていないなど、その教育内容が異なるので、大学年業と同等以上の教育を受けたことにはなりません。

② 申請人が外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務に従事しようとする場合は、次のいずれにも該当していること。

ア 翻訳・通訳、語学の指導、広報、宣伝又は海外取引業務、服飾若しくは室内装飾に係るデザイン、商品開発その他これらに類似する業務に従事すること。
※1 大学でこれらの業務に必要な科目を専攻し、卒業した場合は、上記 1 の基準が適用されます。
※2 国際業務は、外国人特有の思考又は感受性がなければできない業務のことを指します。
※3 海外取引業務の場合、LC、インボイス等の取引に関する資料が必要となることがあります。

イ 従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験を有すること。ただし、大学を卒業した者が翻訳、通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は、この限りでない。
※1「大学」には、大学の専攻科、短期大学、大学院、大学附属の研究所等のほか、学校教育法上の大学でない放送大学も含まれます。

③ 申請人が、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

4.「技術」

1.「技術」の概要

 「技術」とは、「日本の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学、その他の自然科学の分野に属する技術または知識を要する業務に従事する活動」を言います。ただし、「教授」、「投資・経営」、「医療」、「研究」、「教育.」、「企業内転勤」又は「興行」の在留資格に該当する活動は除かれます。

 この在留資格は、数理科学、物理科学、化学、生物科学、人類学、地質科学、地理学、地球物理学、科学教育、統計学、情報学、核科学、基礎工学、応用物理学、機械工学、電気工学、電子工学、情報工学、土木工学、建築学、金属工学、応用化学、資源開発工学、造船学、計測・制御工学、化学工学、航空宇宙工学、原子力工学、経営工学、農学、農芸化学、林学、水産学、農業経済学、農業工学、畜産学、獣医学、蚕糸学、家政学、地域農学、農業総合科学、生理科学、病理科学、診療科学、社会医学、歯科学、薬科学などが該当します。

2.「技術」のポイント

①「日本の公私の機関」には、日本の政府関係機関、地方公共団体関係機関、公社、公団、公益法人、民間会社等のほか、日本にある外国の政府関係機関、外国の地方公共団体 (地方政府を含む) 関係機関、国際機関、独立した機関として活動する外国法人の支店・支社等も含まれます。
また、個人経営であっても、外国人が在留活動を行うのに十分な施設や形態が整えば許可となる可能性はあります。

②「契約」には、一般的な雇用のほかに、委任、委託、嘱託なども含まれますが、特定の機関との継続的な契約でなければなりません。なお、原則として複数の機関との契約であっても問題はありません。

③「自然科学の分野に属する知識を必要とする業務」とは、学術上の素養を背景とする一定水準以上の業務であることを指します。そのため、上記の自然科学の分野のどれかに属する知識がなければできない業務でなければなりません。

④自然科学分野の科目を専攻して大学を卒業し、自然科学の分野に属する知識や技術を必要とする販売業務や総合職的な業務に従事する場合は、一般的には「技術」の在留資格に該当します。

⑤「技術」と「技能」の違いについては、「技術」は一定事項について学術上の素養等の条件を含めて理論を実際に応用して処理するための能力をいい、「技能」は一定事項について主として個人が白己の経験の集積によって有している能力をさします。

⑥ 契約先の機関は、事業が適正に行われており安定性と継続性が認められなければなりません。

3.「技術」の基準

申請人が次のいずれにも該当していること。

① 従事しようとする業務について、これに必要な技術若しくは知識に係る科目を専攻して大学を卒業し若しくはこれと同等以上の教育を受け又は10年以上の実務経験 (大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程において当該技術又は知識に係る科目を専攻した期間を含む。) により、当該技術若しくは知識を修得していること。
ただし、申請人が情報処理に関する技術又は知識を要する業務に従事しようとする場合で、法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する試験に合格し又は法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する資格を有しているときは、これを要しない。

※1「大学」には、大学の専攻科、短期大学、大学院、大学附属の研究所等のほか、学校教育法上の大学でない放送大学も含まれます。※2「これと同等以上の教育を受け」とは、短期大学と同等以上の教育を受けたことも含まれます。そのため、高等専門学校の4年次及び5年次において受けた教育も含まれます。

 しかし、専修学校の場合には、専門課程で教育を受けた場合でも、専修学校の目的 (学校教育法第82条の2参照)には「深く専門の学芸を教授研究」することが規定されていないなど、その教育内容が異なるので、大学年業と同等以上の教育を受けたことにはなりません。なお、インドにおけるDOEACC制度 (Department of Electronics, Accreditation of Computer Courses) 上の資格レベルA, B及びC を保有する者については、「これと同等以上の教育を受け」に含まれます。

②日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

DOEACC制度とは(1)DOEACC制度DOEACCとは、Department of Electronics (現 I T省)、Accreditation of Computer Coursesの略で、I T省により監督されている機関のことです。

 DOEACCは、大学以外の各種民間 I T技術教育機関 (Institution) のトレーニング・コースをDOEACCの基準に照らして認定し、当該コースを終了した人を対象とした認定試験を年2 回実施して合格者に資格を付与しています。 DOEACの資格には、A、B、C、O、の4種類があります。

レベルA・・・15学年の教育を受けている者が、1年間のDOEAC C認定コースを終了し,試験に合格した場合に付与される。 .

レベルB・・・15学年の教育を受けている者が, 3年間のDOEAC C認定コースを終了し、試験に合格した場合に付与される。

レベルC ・・・工科系大学の場合は16学年、非工科系大学の場合は17学年の教青を受けている者が、2年間のDOE AC C認定コ一スを終了し、試験に合格した場合に付与される。

レベルO・・・1 2学年の教育を受けている者が、 1年間のDOEAC C認定コースを終了し、試験に合格した場合に付与される。

(2)DOEACCと学位DOEACCは、インド政府(教育資格認定委員会:インド人材資源開発省中高等教青庁長官) により、レベルOがDiploma、レベルAがAdvanced Diploma, レベルBがM.C.A (Master of Computer Application)とそれぞれ同等と認定されています。 レベルCについては、対象者が少ないこともあり、認定はされていませんが同レベルは大卒者が更に2年間教育を受けて達成するレベルとなっています。 ちなみに、レベルA、B及びC資格合格者は大学院への入学資格を有しています。

大卒/
非大卒
DOEACC 認定レベル
学位 (Degree)
学年
(Grade)
大卒
  Ph. Ds  

工科系大率
(報育12十4年) 十 (DOE2年)
非工科系大率
(教青12十3十2年) 十 (DOE2年)

M.Tech

(Master in Technology)
18~19
 

B.Tech

(Bachelor in Technology)
  M.Sc (Master in Science)
  B.Sc.(Bachelor in Science)
B

(教育12十3年) 十 (DOE3年).
2000年9月に有相当とMHRDが認定

M.C.A

(Master in Computer Application)
18
 

B.C.A

(Bachelor in Computer Application)
A

(教育12十3年) 十 (DOE1年) 1995年3月に有相当とMHRDが認定

PG Dip1oma

(Post Graduate Diploma)
16
非大卒
O

(教育12年)十(DOE1年) 1995年3月に右相当とMHRDが認定

Diploma
13
 

ITI/Certificate

(Industrial Training Institute)


法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する試験及び資格(平成 1 5年8 月 1 日現在)

(1)情報処理技術者試験の区分等を定める省令 (平成9年通商産業省令第47号) の表の上欄に掲げる試験のうち次に掲げるもの
イ システムアナリスト試験
ロ プロジェクトマネージャー試験
ハ アプリケーションエンジニア試験
二 ソフトウェア開発技術者試験
ホ テクニ力ルエンジニア (ネットワーク) 試験
へ テクニカルエンジニア (データペース) 試験
ト テクニ力ルエンジニア (システム管理) 試験
チ テクニカルエンジニア (エンベデッドシステム) 試験
リ 情報セキュリテイアドミニストレータ試験
ヌ 上級システムアドミニストレータ試験 .
ル システム監査技術者試験
ヲ 基本情報技術者試験

(2)平成12年10月15日以前に通商産業大臣が実施した情報処理技術者試験で次に掲げるもの

イ 第 1種情報処理技術者試験
ロ 第2種情報処理技術者試験
ハ 特種情報処理技術者試験
二 情報処理システム監査技術者試験
ホ オンライン情報処理技術者試験
へ ネットワ、一クスペシャリスト試験
ト システム運用管理エンジニア試験
チ プロダクションエンジニア試験
リ データペーススペシャリスト試験
ヌ マイコン応用システムエンジニア試験

(3)平成8年10月20 日以前に通商産業大臣が実施した情報処理技術者試験で次に掲げるもの

イ 第1種情報処理技術者認定試験
ロ 第2種情報処理技術者認定試験
ハ システムアナリスト試験
ニシステム監査技術者試験
ホ アプリケーションエンジニア試験
へ プロジェクトマネージャー試験
ト 上級システムアドミニストレータ.試験

(4)シンガポールコンピューターソサイエティ (S C S) が認定するサーテイファイド・I T・プロジエクト・マネージャー(C I T PM)

(5)韓国産業人力公団が認定する資格のうち次に掲げるもの イ 情報処理技師 (エンジニア・インフォメーション・プロセシング)ロ 情報処理産業技師 (インダストリアル・エンジニア・インフォメーション・ブロセシング)

(6)中国信息産業電子教育中心が実施する試験のうち次に掲げもの イ 系統分析員 (システムアナリスト) ロ 高級程序員 (ソフトウェア・エンジニア) .ハ 程序員 (プログラマ) .

(7)フィリピンフィリピン・日本情報技術標準試験財団 (JITSE Phil) が実施する基本情報技術者 (ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・.エンジニア) 試験

(8)ベトナム ベトナム情報技術試験訓練支援センター(VITEC) が実施する基本情報技術者 (ファンダメンタル ・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア) 試験

5.技能ビザ

1.「技能」の概要

 在留資格「技能」とは、「日本の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属するいわゆる熟練労働者としての活動」が該当します。一般的には中華料理、フランス料理、イタリア料理などのコックさん、それに貴金属等の加工の技能を持っている人などが該当します。

 ここでは「特殊な技能」とされているところがポイントで、いくら中華料理のコックさんであっても、ラーメンや餃子などしか作れない場合には「技能」には該当しません。この判断基準は難しいところですが、コックさんが「技能」として認められるには、料理のフルコースをすべて調理できる程度の技術が必要と思われます。

 従って、いくら調理の腕が良くても単品しかメニューにおいていないような小規模のレストランや、中華料理・焼肉・すしなどを同一店内で提供しているような店ではフルコースを提供するような専門店とは判断されずに不許可となる場合もあります。

 また、中華料理店の場合には必然的に中国からコックさんを招へいすることが多くなると思いますが、中国の職業資格証書(日本で言う調理師免許に該当するもの)は、コックさんの技術レベルごとに別れています。「中級」(うち4級から1級まで)、「高級」(うち4級から1級まで)、「技師」、の資格であれば通常は調理師の証明として通用しますが、これ以外の資格を持っている場合には入国管理局などで事前に確認したほうがよいかもしれません。

 また、最近では調理師の免許や在職証明書を偽造し不法入国を行うケースが多いため、入国管理局でも慎重に審査され、通常よりも結果が出るまでに時間がかかることがあります。またビザ発給の際には現地の日本大使館で面接が行われるなどの不法就労防止の対策が行われています。そのため、コックさんの招へいと同時に店をオープンさせる場合には、余裕をもったスケジュールを組む必要があります。

2.「技能」のポイント

①「日本の公私の機関」には、日本の政府関係機関、地方公共団体関係機関、公社、公団、公益法人、民間会社等のほか、日本にある外国の政府関係機関、外国の地方公共団体 (地方政府を含む) 関係機関、国際機関、独立した機関として活動する外国法人の支店・支社等も含まれます。
また、個人経営であっても、外国人が在留活動を行うのに十分な施設や形態が整えば許可となる可能性はあります。

②「契約」には、一般的な雇用のほかに、委任、委託、嘱託なども含まれますが、特定の機関との継続的な契約でなければなりません。なお、原則として複数の機関との契約であっても問題はありません。

③「熟練した技能を要する」とは、個人が自分の経験の集積によって得た熟練の域にある技能を必要とすることを意味します。この点で、特別な技能や判断などを必要としない機械的な作業である単純労働と区別されます。

④「技術」と「技能」の違いについては、「技術」は一定事項について学術上の素養等の条件を含めて理論を実際に応用して処理するための能力をいい、「技能」は一定事項について主として個人が白己の経験の集積によって有している能力をさします。

⑤ 契約先の機関は、事業が適正に行われており安定性と継続性が認められなければなりません。

3.「技能」の基準

申請人が次のいずれかに該当し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

※1 基準省令で職務内容が列挙されているため、これに規定のない職種は認められません。
※2 従事しようとする業務に関する実務経験の始まりは、現地での義務教育終了後の職歴からとします。ただし、動物の飼育・調教など特殊な分野について、特定の国では義務教育期間中もこれに従事することが適当と認められる場合には、認められる可能性があります。

①調理師
料理の調理又は食品の製造に係る技能で外国において考案され我が国において特殊なものについて10年以上の実務経験 (外国の教青機関において当該料理の調理又は食品の製造に係る科目を専攻した期間を含む。) を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの

②建築技術者
外国に特有の建築又は土木に係る技能について10年 (当該技能を要する業務に10年以上の実務経験を有する外国人の指揮監督を受けて従事する者の場合にあっては、5年) 以上の実務経験 (外国の教育機関において当該建築又は土木に係る科目を専攻した期間を含む。) を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの
※1 外国に特有の建築とは、ゴシック、ロマネスク、バロック方式又は中国式、韓国式などの建築、土木に関する技能など、日本にはない建築、土木に関する技能の事を指します。
※2 枠組壁工法 (ツーバイフォー工法等)ア 枠組壁工法による輪入住宅の建設に従事することを目的とする外国人技能者については、法別表第1の2の表の在留資格「技能」の下欄に掲げる活動に該当し、かつ、基準省令の技能の項の下欄に掲げる基準のうち業務に係る実務経験及び報酬要件を満たしているものであって、その上、外国に特有の建築に係る技能に関し次のいずれにも該当しなければなりません。
1) 外国人技能者の来日がなければ新しい建築工法による輸入住宅の建設が著しく滞るなど、外国人技能者を招へいすることについての合理的な必要性が立証されていること
2)外国人技能者の受入目的が単に建設作業に従事させるためというのではなく、日本人技能者に対する指導及び技術移転を含むことが明確になっていること。
3)住宅建設に必要な資材 (ランバー) の主たる輸入相手国の国籍を有する者又は当該国の永住資格を有する者であること。
4)受入企業において輸入住宅の建設に係る具体的計画が明示されており、その計画の遂行に必要な滞在期間があらかじめ申告されていること。
5)外国人技能者が従事する分野としては,スーパーバイザー、フレーマーー、ドライウォーラー、 フィニッシュ・カ一ベンターのいずれかに属するものであって、日本人技能者でも作業が容易であるような工程に携わるものではないこと。イ 契約の形態「技能」に係る在留資格該当性を判断する上で「本邦の公私の機関との契約に基づく」ものであることが必要であり、資材の輪入に関する契約の中に外国人技能者の派遣までも含まれるような場合には、別途外国人技能者と受入企業との間で、日本に従事する職務の内容、当該職務に従事したことの対価として得られる予定の月額報酬及びその支払方法を取り決めた契約文書を交わす必要があります。ウ 立証資料職歴証明については、直近3年間程度のものが必要となります。

③外国製品の製造・修理
外国に特有の製品の製造又は修理に係る技能について10年以上の実務経験 (外国の教育機関において当該製品の製造又は修理に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの
 ヨーーロッバ特有のガラス製品、ペルシア絨毯など、日本にはない製品の製造又は修理に係る技能を指します。

④宝石・貴金属・毛皮加工
宝石、貴金属又は毛皮の加工に係る技能について10年以上の実務経験 (外国の教育機関において当該加工に係る科目を専攻した期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの

⑤動物の調教
動物の調教に係る技能について10年以上の実務経験 (外国の教育機関において動物の調教に係る科目を専攻した期間を含む。) を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの

⑥石油 ・地熱等掘削調査
石油探査のための海底掘削、地熱開発のための掘削又は海底鉱物探査のための海底地質調査に係る技能について10年以上の実務経験 (外国の教育機関において石油探査のための海底掘削、地熱開発のための掘削又は海底鉱物探査のための海底地質調査に係る科目を専攻した期間を含む。) を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの
※ 地熱開発のための掘削とは、生産井 (地熱発電に使用する蒸気を誘導するために掘削された井戸) 及び還元井 (発電に使用した蒸気及び熟水を地下に戻すために掘削された井尸) を掘削する作業を言います。

⑦ 航空機操縦士
航空機の操縦に係る技能について1,000時間以上の飛行経歴を有する者で、航空法 (昭和27年法律第231号) 第2条第17項に規定する航空連送事業の用に供する航空機に乗り込んで操縦者としての業務に従事するもの
※1 航空機関士としての業務は「技術」の在留資格に該当します。
※2 操縦者として業務に従事するとは、定期運送用操縦士又は事業用操縦士のいずれかの技能証明を所持して、機長又は副操縦士として業務に従事するものをいいます。
※3 機長又は副操縦士として業務に従事できる技能証明を所持していても、1.000時間以上の飛行経歴がない場合には在留資格「技能」の基準に適合しません。

⑧スポーツ指導者
スポーツの指導に係る技能について3年以上の実務経験 (外国の教育機関において当該スポーツの指導に係る科目を専攻した期間及び報酬を受けて当該スポーツに従事していた期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの又はスポーツの選手としてオリンピック大会、世界選手権大会その他国際的な競技会に出場したことがある者で、当該スポーツの指導に係る技能を要する業務に従事するもの
注1 「その他国際的な競技会」 とは、地域若しくは大陸規模の総合競技会又は競技別の地域若しくは大陸規模の競技会が該当します。 ただし、2国間又は特定国間の親善競技会などは含まれません。
注2 プロスポーツの監督、コーチとしての活動は「興行」の在留資格に該当します。
注3 「報酬を受けて当該スポーツに従事していた」とは、プロスポーツの競技団体に所属し、プロスボーツ選手として賞金を含む報酬を受けていた人の事を言います。
注4 「その他の国際的な競技会」とは、地域又は大陸規模の総合競技会 (アジア大会等)、競技別の地域又は大陸規模の競技会 (アジアカップサッ力ー等) が該当します。 ただし、2国間又は特定国間の親善競技会などは含まれません。

⑨ ソムリエ
ぶどう酒の品質の鑑定、評価及び保持並びにぶどう酒の提供(以下「ワイン鑑定等」という。)に係る技能について五年以上の実務経験(外国の教育機関においてワイン鑑定等に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する次のいずれかに該当する者で、当該技能を要する業務に従事するもの

ア ワイン鑑定等に係る技能に関する国際的な規模で開催される競技会(以下「国際ソムリエコンクール」という。)において優秀な成績を収めたことがある者
イ 国際ソムリエコンクール(出場者が一国につき一名に制限されているものに限る。)に出場したことがある者
ウ ワイン鑑定等に係る技能に関して国(外国を含む。)若しくは地方公共団体(外国の地方公共団体を含む。)又はこれらに準ずる公私の機関が認定する資格で法務大臣が告示をもって定めるものを有する者

6.企業内転勤ビザ

1.「企業内転勤」の概要

 在留資格「企業内転勤」とは、「本邦に本店、支店その他の事業所のある公私の機関の外国にある事業所の職員が、外国の事業所から本邦にある事業所に期間を定めて転勤して、当該事業所において行う技術又は人文知識・国際業務の在留資格に対応する活動」のことを言います。

 海外にある自社の子会社や支店などに勤務する人材を日本に招へいする場合には、「企業内転勤」の在留資格を申請するのが一般的です。多くの日本企業が海外進出を行った結果、海外の日本企業の関連会社や子会社から日本の本店・支店へ転勤するケースや、その逆に、外国企業の海外にある本店から日本の支店・事業所などに転勤するケースが該当します。

 通常、転勤と言った場合には同一会社内の異動を指しますが、この在留資格の場合には以下の異動すべてが該当します。
①親会社・子会社間の異動
②本店(本社)・支店(支社)・営業所間の異動
③親会社・孫会社間の異動、及び子会社・孫会社間の異動
④子会社間の異動
⑤孫会社間の異動
⑥関連会社への異動
(ただし、この場合には親会社・関連会社、子会社・子会社の関連会社間のみに限定されます)

 最近ではシステム開発などの分野において人件費を抑えるために日本で受注した業務を中国などに設立した子会社に発注するケースが多くみられます。開発後のシステムを日本で実際に運用する際に、開発責任者などを日本企業で勤務させる場合「企業内転勤」の在留資格がよく利用されています。

 この在留資格で勤務できる者は「人文知識・国際業務」又は「技術」に相当する活動を行なう社員に限られています。具体的には貿易業務、海外業務、翻訳・通訳、IT関連技術者、機械などの設計者、新製品の開発技術者、土木建築の設計者などが該当します。そのため、いくら企業内の転勤であっても単なる事務補助や流れ作業などの単純労働に従事させることはできません。また、申請前に1年以上海外の事業所に勤務している必要があるので、他社から転職したばかりの人間を招へいする場合や現地法人を設立したばかりで1年以上経過していない場合には、原則として「企業内転勤」の在留資格を申請する事はできません。

 次に日本人と同等の報酬額とあり、これは場所や地域によっても異なりますが、最低でも月額20万円前後の給与が必要になるものと思われます。よく問題となる例としては、日本よりも物価が安い現地の通貨基準で給与を支払う場合です。例え現地では高給であっても日本円に換算すると月額10万円にも満たない場合がありますが、このような場合には在留資格の申請をしても不許可となる可能性が高いと思われます。ちなみに、給与の支払者については特に決まりは無く、現地企業が支払っても、日本企業が支払っても構いません。

 よくある例としてはベースとしての基本給は現地で支払われ、その他に日本での滞在費を補完する形で住居費、交通費、食費などが日本にある会社から支払われるケースです。このように現地企業と日本企業の2社から給与が支払われても、合計の給与額が日本人と同等の金額であれば特に問題ありません。

2.「企業内転勤」のポイント

① 「本邦に本店、支店その他の事業所のある公私の機関」には、民間企業のほかに、公社、公団及びその他の団体 (JETR0、経団連等)、外国の政府関係機関、外国の地方公共団体 (地方政府を含む) 関係機関も含まれます。ただし、外国の政府関係機関の場合にそこで行なわれる活動が「外交」又は「公用」の在留資格に該当するときは、これらの在留資格が優先されます。

② 「期間を定めて転勤して」とは、本邦での勤務が一定期間に限られていることを意味します。

③ 外資系企業の企業内転勤者が経営又は管理に従事する場合には、「投資・経営」の在留資格に該当します。

④「企業内転勤」で在留する場合は、日本の公私の機関と契約する必要はありません。

⑤ 日本にある事業所は,事業が適正に行われ、かつ、安定性及び継続性の認められるものでなければなりません。

⑥ 外国人が働く外国企業に対し地方公共団体等が提供した施設を事業所として使用し、外国企業の支店等開設準備にかかる活動で「企業内転勤」の在留資格に該当する活動を行う場合は、当該活動の拠点となる事業所が確保されているものとして取り扱われます。

3.「企業内転勤」の基準

申請人が次のいずれにも該当していること。

① 申請に係る転勤の直前に外国にある本店、支店その他の事業所において1年以上継続して「技  術」又は「人文知識・国際業務」の項に掲げる業務に従事していること。

② 日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

外国人雇用のご相談はこちらから
外国人雇用の基礎知識