

厚生労働省が検討している外国人研修・技能実習制度の見直し案が明らかになった。法外な手数料を徴収する仲介業者(ブローカー)を排除するため、実習生の受け入れ団体に許可制を導入。実習の実効性を確保するため、一企業内の実習生の比率も規制する。十三日の「研修・技能実習制度研究会」でまとめる最終報告書に盛り込む。法務省と調整したうえで、出入国管理法などの改正案を来年の通常国会に提出する方針だ。
外国人研修・技能実習制度は主に発展途上国の労働者が働きながら技能を身につける制度。期間は三年間で、最初の一年は座学などの研修期間、残り二年は現場での実習期間となっている。
現在は業界団体などが受け入れ窓口となって日本企業に人材をあっせんしている。ただ、約千百ある受け入れ団体の中には低賃金労働者の提供をうたい文句に、日本企業から高額の手数料を取るブローカーが混在し、トラブルが多発している。
厚労省は今後、業界団体としての活動実態などを調査し、受け入れ団体として適切かどうかを判断する制度を導入する方針だ。さらに手数料を透明化することや研修や技能実習を支援するなどの要件を設け、手数料を取るだけのブローカーには許可を与えない。
実習生の比率も制限する。今は従業員五十人以下の企業で研修生の受け入れ人数は三人までといった受け入れ人数の制限がある。ただ二年目以降の実習生になると制限はなくなり、社員の大半が実習生という企業もある。技能の習得が困難になるため、日本人従業員に対する実習生の比率を一定以下にするといった基準をつくる方針だ。
一方、多くの実習生が受検する金属加工といった技能検定の合格実績が高い企業には、通常より多い実習生の受け入れを認める方針も打ち出した。企業の技能教育へのやる気を促し、実習の効果を高める狙いだ。
外国人研修・技能実習制度を巡っては、最低賃金や労働基準法などが適用されない一年目の研修期間に低賃金など劣悪な労働環境を強いられるケースが多く、国際的に批判を浴びていた。
厚労省は二〇〇六年に研究会を立ち上げて検討を開始。昨年の中間報告では研修を廃止し、法規制のある三年間の実習に一本化する方針を打ち出しており、最終報告にも盛り込む。
自民党内では長勢甚遠元法相の私案を基に、現在の技能実習制度を廃止し三年間に限定した短期就労制度をつくることを検討している。経済産業省も昨年、特に優秀な技能実習修了生には日本での就労ビザを認めることを検討すべきだとする独自の案を発表している。
2008/06/13, 日本経済新聞
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