

メガバンクが外国人幹部の執行役員登用などを進め、海外事業を収益の柱の一つに育てようとしている。
みずほコーポレート銀行(CB)は二〇〇五年十月、ロンドン支店で経営陣による企業買収(MBO)を統括するジェレミー・ゴーシュ欧州営業第三部長を執行役員に昇格させた。欧州の収益の半分をMBO業務で稼いでいることを評価した。
海外拠点の拡大に伴い、現地スタッフの採用も増やしている。みずほ証券の関連会社、米国みずほ証券は三月、仏カリヨンから七億五千万ドルの損害賠償請求を提起された。債務担保証券業務を手掛けるカリヨン元社員十一人がみずほに移籍したことに対するものだ。欧米での人材獲得合戦ではこうした訴訟は珍しくない。海外市場での「邦銀復活」の象徴ともいえる。
みずほCBは〇六年二月から定期的に東京で外国人幹部に研修を実施し、将来の経営を担う現地人スタッフを育成している。斎藤宏頭取が講演するほか、外国人幹部と国際部門担当幹部が議論する。相互理解を深めるほか、拠点経営を担うために必要な地域間連携も狙いだ。
三井住友銀行は四月、執行役員に米州営業第三部長のウィリアム・ギン氏と、欧州営業第三部長のニコラス・ピッツタッカー氏を昇格させた。二人は欧米の投資銀行業務を推進。英国の民間資金を活用した社会資本整備(PFI)向け融資で世界一位となるなど活躍している。
メガバンクにとって海外市場での業容拡大は戦略的重要性が増している。国内市場の大きな伸びが見込めず、国境を超えたM&A(合併・買収)が加速しているためだ。だが世界各地での業務展開には現地の情報や人脈が不可欠。経験豊富な外国人バンカーをどう活用するか、経営手腕が試されている。
2007/05/09, 日経金融新聞
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