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メールマガジン「人事・総務レポート」

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2012年6月 Vol.41


7.外国人雇用(第6回/全6回)外国人雇用を成功させるための社内体制

 中小企業が海外展開を視野に入れていく中で、外国人労働者を確保し、グローバル化へ対応していくことが必要となっています。中小企業が外国人を雇用していくにあたって、知っておきたい知識や心得、そして活用へ向けた社内体制整備などについて全6回にわたり解説してきましたが、今回が最終回です。

マズローの欲求段階説と社内体制の3ステップ

 アブラハム・マズロー(アメリカの心理学者)の“自己実現論(5つの欲求段階説)”は、組織心理学として従業員のモラールやモチベーション・アップとして説明されることがあります。この自己実現論は、高度外国人材を理論的に理解するためにたいへん参考となります。

 日本企業で働きたいという高度外国人材の多くは、将来の目標や計画を実現するためにすでに高い欲求段階にあります。最上位の“自己実現”は能力やスキル等を最大限発揮して自己目標を達成したいとする欲求であり、高度外国人材に近いものと推定されます。筆者は経験則上、職場で高度外国人材が「他人から価値あると認められ、尊重されたい」とする欲求(承認の欲求)を有している傾向があると感じています。

 マズローの理論を参考に社内体制を段階的に捉えた場合、3つのステップに区分することができます(図表参照)。

 アブラハム・マズロー(アメリカの心理学者)の“自己実現論(5つの欲求段階説)”は、組織心理学として従業員のモラールやモチベーション・アップとして説明されることがあります。この自己実現論は、高度外国人材を理論的に理解するためにたいへん参考となります。

外国人雇用を成功させるための社内体制

 外国人雇用を成功させるための社内体制は、生活安定のための給与水準(過少な水準は就労ビザの許可率にも影響)を前提に①「安心して働くことができる就業環境《→生命維持や安定志向の充足》」を確保する必要があります。

 その上で、就業ルールの明確化(就業規則の活用)や密接なコミュニケーションにより、中位段階の②「コンプライアンス・リスク管理《→集団帰属の芽生え》」を整備します。この段階・欲求が阻害されると差別感などの感情が生じます。

 ①と②の状態が確保され、かつ人事評価で認知・承認されると本来の自己実現が喚起され、③「モラールやモチベーション・アップ」の段階へと誘引されます。

 中小企業の外国人雇用では、“トータル人事・労務管理”(連載第5回)の全体のバランスを図りつつ、高度外国人材を論理的に理解し、社内体制を合理的に整備することが重要です。そして、何よりも高度外国人材を“リスペクト(尊敬)”して受け入れるマインドが、外国人雇用を成功させる社内体制の核心といえます。

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